99年5月のシステム


99年5月のシステム

 最初のシステムの問題点を踏まえ、ソーラーパネルを増設した。今回のポイントはBSアンテナ用の支柱(友人からもらった)にソーラーパネルを取り付けたことだ。このやりかたはマンションのベランダに設置できるので是非お勧めしたい。
 元々持ってたパネルも並列に繋いだが取り外し可能なフリーな状態にしてある。というのは、モバイル用として外に持ち出すことがあると想定してのことである。
 バッテリはカー用品店で一番安いカローラクラスのものを購入。


今回購入した17V×1A=17Wのソーラーパネル。サイズは384mm×451mm。この程度のパワーでも小さなバッテリだったら充分充電できる。

BSアンテナの支柱を利用してベランダに取り付けた。取り付け部分は多少工夫が必要。

ソーラーパネルの裏側。黒い部分に逆流防止のダイオードが封入されている。

ソーラーパネルを並列に繋いだ接続部分。自動車用として良く使われるタイプのコネクターを利用。緑のコードはアースで、アース棒を庭の土中に埋め込んだ。

もう一枚のパネルは芝の上に置いたり、ベランダに置いたり、そのつど日当たりのよいところを選んで置いている。

バッテリに近い側の接続部分。黒いビニールテープで巻いてある部分には逆流防止のダイオードを封入した。ダイオード自体にも負荷があるので若干電圧を落としてしまうことになるが、安全のためバッテリに近い側にも入れることにした。それと増設用のコネクターも予め作っておいた。

ベランダに置かれたバッテリとインバーター。配管用の穴の隙間から配線を室内へ引き込んでいる。インバーターによっては過熱する場合もあるのでバッテリと密着した状態での使用は注意が必要。本来ならインバーターは室内に置きたかったのだが、冷却用ファンの音がうるさいので室外に置くことにした。過熱の問題はその後気が付いた問題。いまのところあまりヘヴィな使い方はしていないので大丈夫だと思う。

バッテリとインバーター。雨をしのぐために普段はカバーをかけておく。といっても、おそまつな状態。

 さて、このシステムの実力は?

・まず最初に試したのが、金魚の水槽のエアーポンプ。消費電力が2〜3W程度なので、うまくいけば無停止連続運転が可能かも、と淡い期待を抱きつつ実験スタート。
 一日目、晴れ、9時スタート。日中は問題ないはずなので、夜間から翌朝にかけてがヤマ。
 翌朝、目覚めるとまだ運転していたので一安心。24時間目クリア。2日目も晴れたので日中は問題なく過ごせた。夜になってもまだ動いていたのだが、翌朝目覚めると止まっていた。多分40〜45時間くらいの連続運転記録だろう。過放電が心配だったが、それより安いバッテリなので実験を重ねてデータを採ったほうが良いかと思った。
 その後は晴れた日なら日が暮れるまで運転してもほぼ大丈夫で、1日7〜8時間で毎日運転(但し、無日照が続かないこと)が可能かな?。

・バッテリ残量が充分あると思われる時なら、ミニミニコンポ(消費電力38W)でFMラジオを6時間以上聞ける。ただし、この使い方をした次の日はきつい。
 無日照も考慮すると毎日連続なら1日1〜2時間程度だったらO.K.か?

・エアーポンプもFMラジオも各個別のデータで、両方同時に運転する場合は使用できる時間は違ってくる。

・21インチのテレビはサージ電流が大きい(起動時に大きな電力が必要になる)ので起動できなかった。これはインバーター側の問題。

・ノートパソコンは問題なく使用できる。バッテリへの充電もO.K. 連続運転可能時間はわからないが、内蔵バッテリだけでも2時間はもつので、充電しながらの使用ならほぼストレスなく使えると思う。

・デジカメなどのバッテリの充電もO.K.

・いまのところ非常時用予備電源といった感のこのシステムだが、もう少し発電量とバッテリ容量があれば常用の小電力電源としての機能を果たせるような気もする。
 まだ良く分からないのが、ソーラーパネルの発電量とバッテリ容量のバランス。
 例えば、今のままの発電量でもバッテリを増設すれば満充電時からの連続使用時間を伸すことはできる。しかし、バッテリ容量が大きいと一度空になったバッテリを満充電するまで時間がかかることになる。逆に使い方によっては、かえって小さなバッテリにしたほうが直ぐに満充電できるのでストレスなく使える、ということもありうる。

  • ケーススタディとしての我が家のシステム
     99年3月の最初のシステム
  • ソーラー発電関連リンク集

    update 99.6.14
    Hiroshi Takezawa
    Email takezawa@air.linkclub.or.jp